2023 日本矯正歯科学会①
花矯正歯科の木村です。
少しお休みを頂いて11/2~3の日程で日本矯正歯科学会へ行ってきました。
久々の現地参加、行くか迷ったのですが行って良かったです!
友人やOBの先生方、後輩と情報交換したり、大学の先生方と昼食をご一緒して大学の近況を伺ったり。。。
最近、論文が投稿できたので🤩 教授にお礼を言ったのですが、その場にいらした先生が、「これで研究も卒業だね!!」と、、、。なんだかそれもさみしいですね。
開業しても、なにか細々と研究を行いたいとは思っています。
少なくとも科学的根拠に基づいた治療を心がけていかなければいけないな、と思います。特に今は矯正治療にもデジタルの波が押し寄せ、たくさんの情報が溢れているので、情報の取捨選択をしていかないと安全な医療から逸脱してしまいそうになります😶🌫️
さて、個人的に面白かった発表をこちらに書き留めたいと思います。
学会では他分野の先生方が矯正に絡めてお話していただくことがあるのですが、
【総合的な視点から小児の成長に関わる医療を考える】に対して何人かの先生方が話をして頂きました。
小児歯科分野 -埋伏歯となる要因-
小方 清和先生( 東京都立小児総合医療センター小児歯科 部長)のお話。
歯の交換 🦷 について、
下が乳歯、上が永久歯です。
顎の中では歯の交換時期には ↑ のようになっています。
乳歯の根が溶けてその分、永久歯が下に下がり、キラキラの箇所にスペースができると永久歯の根が成長します。
裏を返せば、乳歯の根が何かしらの状況で溶けなければ、永久歯は下へ下がることができずキラキラのスペースは狭く永久歯の根が伸びません。
そこで乳歯を抜歯してあげれば、、、永久歯が下に下がってこれるので、根が成長できる。
しかし、「永久歯の根がまだ育ってないですね、様子を見ましょう。」と言われ放置してしまうと、、、。
永久歯は限られたスペースの中でしか成長できないので、短い根や変形した根となってしまいます。
そして根の形成は期間限定のものなので、完成してしまうと自力で出てくる力はありません。
よって【開窓・牽引】と言われる、永久歯を引っ張り出す処置が必要になります。
先生が強く言ってらっしゃたのは、
「永久歯の根が完成していないから乳歯が脱落しないのではない!根形成のためのスペースが必要!」
残念ながら、もっと早くきてくれれば永久歯を救えたのに、、、。ということは多々あります。
7歳以降で一度もパノラマX線写真(顎全体のレントゲン)を撮ったことがない方は、かかりつけでレントゲンをとり、歯の交換に問題がないかチェックすることをお勧めします。
そして、埋まっている歯がある方は、一度矯正歯科で見てもらうことをお勧めします!
つづく・・・